ビニール袋

2004年6月28日
電車で吊革につかまる私の前に
40代ぐらいの夫婦と赤ちゃんが座っていた。

赤ちゃんはどんな赤ちゃんでも可愛い。
この可愛さが、将来は隣のおっさんのように
化けるのかと思うと、なんだか微妙に腹が立ったりもする。

でも可愛いものはかわいい。
赤ちゃんを見るときは、必ず手と足を観察する。
小さすぎる。 関節とか爪とかちっちゃすぎる。
人形よりもどこかリアルさがない。

チラチラと眺めていると、
突然グズリ出した。
するとオヤジがカバンからビニール袋を取出して、
そいつを手で揉んでシャカシャカと鳴らし出した。
赤子は、きょとんとした顔でビニール袋に手を伸ばすと、
顔の表情が緩み出した。

ビニールフェチなんだなぁ。
自分は何フェチだったんだろう。

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